北アルプスの六百山に登ってきました(2019年9月8日)。霞沢岳K1ピークまで縦走するつもりでしたが、根性が足りず敗退しました。
整備された登山道はありません。登山者に見つからないようこっそりと入山。獣道っぽい踏み跡をたどって谷に降り、ガレ場を詰めます。こういう場所を歩くと上高地が扇状地だということを実感します。
樹林帯を抜けると展望が広がります。台風が近づいているものの雲一つない快晴。目の前には穂高の山々がそびえ立ち、足元は上高地が見下ろせます。でも、岩場混じりの草付きは露出感満点でヤバイ所も出てくるため、じっくり景色を楽しむ余裕はありません。
最後の難所を越すと傾斜が緩みハイマツ帯になります。回り込みながらハイマツが立ち上がってゲキ藪になっている稜線に近づきます。
踏み跡をたどって稜線に上がると、ハイマツに囲まれた小さな広場に三角点と朽ちかけた山名表示板がありました。六百山の頂上です。ハイマツの切れ間から穂高の山々が望めます。
反対側は稜線が霞沢岳に続いています。ちょっとだけ進んでみましたが、立ち上がったハイマツとダケカンバの密集地帯は地面に足がつかず、頭まで埋もれるゲキ藪でした。すぐに心が折れて引き返してきました。
下山はガレ場に泣き、ルートミスで登り返し、思ったより苦戦しました。
事前の情報収集は、登山口とガレ場の処理だけに留めました。シビアなルートファインディングが求められる場所もありますが、命が掛かっていると思うとそこが楽しかったところでもありました。