剱岳。八ッ峰に行ってきました。
早朝練馬を発って室堂平に着いたのが昼の12時。
室堂平はいつもの通り観光客でいっぱい。
その中、剱沢の別山平を目指してしゅっぱ~つ!
立山が火山だったころ、熔岩が流れ平らな室堂平や弥陀ヶ原ができて
そのあと、このミクリガ池のところで水蒸気爆発が起きてこの穴が
できたって、ブラタモリでやってました。
つまり火口ってことなんですね!。
雷鳥平まで下り、浄土橋で沢を渡ります。
ここからは、500mのガラガラの足元の悪い登り(泣)
がんばるぞ~って、大丈夫?
花も応援してくれています。
力を少しだけもらったかな(笑)
おお~、剱が丸出し!素晴らしい。
劔沢・別山平のキャンプ場は、色とりどりのテントでいっぱい。
お盆のお休みを利用してたくさんの人出です。
あ、そうか山の日だもんね!
翌日は朝2時起き。3時発ち。
剱沢の雪渓をヘッドランプを付けてとことこ下ります。
少し夜が明けてきたかな。
長次郎沢出合から、左折して今度は長次郎雪渓を蜿蜒と
登ります。前には同じCフェースを登る5人パーティーが先行しています。
むむむ、あまり天気が良くない…。
朝陽が当たってきました。すばらしい景色ですが、楽しむ余裕もなく
ひたすら登行を繰り返します。左ッ…右ッ…左ッ…右ッ。
すねの筋肉が痛くなってきました。
Ⅵ峰が少し見えてきました。
写真右上の三角おにぎりが、Ⅵ峰Aフェースだそうです。
その上の上が目的地のCフェース。うぅ、遠い~。
ようやく基部に到着。
先行パーティーが行ったあと登攀開始。
クラシックルートである剣稜会ルートを登ります。
凹角をするすると登るS川リーダー。
3P目。少し岩が立ってきたかな。
4P目。いちおう核心部とされています。
岩が立ってきてややホールドが細かくなります。
慎重に登ろう!
お隣のDフェースでは3人パーティーが登攀しています。
富山大ルートかな。
「戻れない!行くしかないんだ!」なんて緊迫した話声が聴こえてきました。
そのくらい近いんです。
天気は芳しくなく、お隣の源次郎尾根もこのように
ガスに包まれてきました。
そうして、雨がポツポツと。
さらにはひとときは、ビシビシ降ってきました。
M崎さんは雨具を慌てて着ます。
心配していた雨も小止みになり、リッジ伝いにトラバースし、
凹状のカンテを攀じて、どうにかこうにかCフェースの頭へ!
そういえば、同じ日に八ッ峰下半を登っていたO岐さんの声が
Ⅴ峰の方から。「S川さ~ん!」。姿が見えませんでしたが
とにかく手を振りました。
取り急ぎ、記念いや証拠写真ですかね。
Cフェースノ頭からは後立山の連嶺が見えました。
真ん中は鹿島槍かな。その左は五龍。その右は爺で
しょうか。
剱の本峰を経由して剱沢・別山平まで下山予定でしたが、
本峰も頭をガスに隠していて悪天も予想されるので高度
を下げることとして往路を戻ることに。
八ッ峰のⅤ峰から下半部が見えています。
Ⅴ・Ⅵのコルから長次郎雪渓に戻ります。
そこまでは、50mの懸垂2回・25mの懸垂1回で
下りました。
2回目の懸垂。M崎さんがするすると下りてきます。
比較的浮石が多く、落石に注意しながら下りました。
コルへの最後の下り。
Ⅴ・Ⅵのコル。
浮石だらけですが、ホッと一息つけるところ。
長い長次郎雪渓の下り。ぽくぽく歩いて下ります。
長次郎雪渓と剱沢雪渓との出会いからは、うんざりするくらいの
雪渓の登りが待っています。
剱沢小屋でビール買うぞ!
それだけを心の支えに。
そして、16時、無事、別山平に帰投!
述べ13時間の行程でした。
お疲れさまでした。
翌朝、台風が来ているわりには平然とそびえる剱岳。
なかなか、いいんじゃない?
遠くには非対称山稜の白馬岳を望みます。
加賀白山も顔を出しています。
豪華な俳優陣ですね。
どちらかというと顧みられない花・オンタデ。
群落を作るととてもキレイです。
御岳で見つかったのでオンタデ。
漢字で書くと「御蓼」ということのようです。
アキノキリンソウもたくさん咲いていました。
こちらは剱御前の下りでみた花。
ヤマハハコかな。
花の方も豪華な出演でした。
ちなみに花言葉は「親子愛」。
親を大事にしましょうね。
ということで無事に八ッ峰山行も終了することができました。
お世話になったS川さん、M崎さん、ありがとうございました。
(文責:S)