12月16日ミルフォードトラック1日目@ニュージーランド←1日目はこちらをクリック
12月17日、世界遺産・フィヨルドランド国立公園、グレートウォークのミルフォードトラック2日目の記録。
朝、電源が入ると一斉にダイニングに集まってきて、ランチつくりから1日が始まる。ランチ用の食材は豊富でおいしい。数種類のハムやチーズ、ピクルス、ソースなどが置かれていて、サンドイッチかラップロールを作る。しかし、見た目では塗り物系や、液体系(ソース類)は何が何やらわからず、適当に塗ったりかけたりしたが、これが運よくおいしくできてしまうのだ。「毎日サンドイッチか~💦」と思っていたが、思いのほかおいしくて、毎日飽きずにいただくことが出来た。
この日は7時に電源が入ってランチ作りが始まった。同時にシリアルなどの冷たい朝食は用意されていた。
私は、毎日リンゴを1個ランチ用にいただいていた。
7時半頃、温かいお料理が提供された。ベーコンがおいしすぎる。トースターは初めて見た形で、手前にパンを置くとゆっくり奥に引き込まれて後ろを回って落ちてくる。その間に良い感じにトーストされる。飲み物の種類はいつもふんだんに用意されていた。
8時半、集合時刻になるとゲストたちが集まってきて待機している。ガイドのスタートコールはない。先頭のガイドがスタートしたら三々五々スタートして、この日の放牧が始まる。約束事は多くはない。先頭の牧羊犬(ガイド)を追い越さないことと、道から外れるときにはザックをデポすることと、チェックポイントを決められた時刻より前に通過することだけだ。
気温5度。夏のニュージーランドだが、南緯45度ほどのこの付近は、朝晩冷える。なんだかんだ、毎日日本人グループは最後の方でのスタートになった。白人たちは足が速い。同じテンポで歩いていても、長い脚であっという間に引き離されていった。私たち11人の日本人以外は、カリフォルニアから来た中国人男性が1人とアメリカ人5-6人、57時間かけて来たというイスラエル人が2人、他はオーストラリア人とニュージーランド人だった。つまり、大柄な中国人男性と私たち以外は白人なのだ。
橋は、誰かが一緒に渡っているととても揺れてスリリング。
木道の上を歩いていると、湿地帯にあるような植物に出会った。
マヌカは蜂蜜で有名。英語ならティートゥリー。マヌカはマオリ語。ちなみに、マヌカとカヌカは違うらしいが、昔は一緒にされていたし、今もマヌカに混ぜられているようだ。
増水時の行動はガイドが決める。幸い、この日の水没箇所は、足首ほど2箇所で済んだので指示はなし。
私たちが前夜泊まったグレイドハウスから、3マイルほどのところにクリントンハットがあった。インディペンデントのゲストが発った後、ハットのトイレをお借りすることが出来る。トイレは水洗。横に水洗でないトイレもエマージェンシーで設置されているようだ。
インディペンデントのゲストたちは、チェックインボードに自分でチェックを入れ、利用後のハットを自分たちで掃除して出てくるようだ。
ミルフォードトラックは、どこの水もそのまま飲める。水が不足したら川へ下りればいい。
オーキッドの写真を撮っていたら、ポールのバスケット(画像右下)を発見。ここまで、ゴミが落ちているのを見ていないので、拾って夜ガイドに渡そうと思っていた。先を歩いていると戻ってくる男性がいた。見るとポールにバスケットが付いていない。呼び止めて手渡した。この男性のバスケットは後日また拾うこととなった為、確認させてもらうとスクリューがバカになっていた。そこで、ザックから輪ゴム取り出し、巻いて落ちないように応急処置をしてあげた。
中には、サンドフライが待ち構えていることがあるので、注意!!
フィヨルドのこの地は、雪崩がとても多い。秋になると外されてしまう橋がある。
ガイドウォークの為のシェルター。インディペンデントのゲストは利用できない。こういうところはきっちり分けられている。
ガイドでドクターのソフィが、お湯を沸かして待っていてくれた。ガイドは交代で先頭・中間・最後尾についてくれて、私たちの様子をチェックしている。ここは13時までに通過すべきチェックポイント。IDを見せてお湯をいただいた。紅茶の種類は豊富だった。オレンジジュースや行動中の水の補給が出来る。朝自分で作って来たラップロールをいただいた。
「雪崩ゾーン。500mノンストップで歩け!」的なサインや、「もう大丈夫」的なサインがある。この500mが上りだったりしてなかなかしんどかったりする。
このサインに戻ってこない寄り道もある。前日のブリーフィングで説明されるので、聞き逃さないように。
いつしか日本人グループはばらけている。ご夫婦やご友人と参加しているメンバーも、それぞれが自由に歩いているようだ。
避難小屋のそばに咲いていた。かわいらしい。
Bus Stopはバス停ではなく、この先の沢が増水した時に待機する小屋だ。写真を撮って休憩していると、先ほど追い抜いたインディペンデントのゲストが追い付いてきた。
私は、後わずかでポンポローナロッジだけど、彼らはインディペンデントのミンタロハットまで、まだ2時間は歩くはずだ。
沢の途中でガイドが立っていて、「気分はどう? あと15分よ。」と声を掛けてくれた。沢で方向を見失わない為にチェックしているのだと思う。
ポンポローナロッジもきれいだ。まだ、サロンには誰もいない。どのハットにもクリスマスツリーが飾られていた。
4人で使う。日本人で一番の到着だったので、下段キープさせてもらった。
ダイニングで温かい紅茶を飲もうと思ったら、わかめの味噌汁を発見! いつもならいただかないのだけど、おいしかった! 塩分を欲していたようだ。
シャワーを浴びて、手洗いで洗濯をした。ローラー絞り機があったので使ってみた。
サロンへ行って、アフタヌーンティはスコーンをいただいた。その頃、サロンは到着したゲストでにぎわっていた。
ニンジンのポタージュ。牛肉のスパイシー煮込み、温野菜添え。クリームブリュレ。身体を動かしてお腹が空いているせいもあって、お料理がおいしすぎた。デザートのブリュレの砂糖が厚くて、割るのが大変だった(笑) コースで運ばれてくるので、のんびりといただく。ニュージーランドのワインは生産量が少ないので、国外に出る量は少ないらしい。南限のカベルネソーヴィニヨンのいい香りを楽しんだ。
ディナーの後は、サロンでブリーフィング。終わっても、まったりしていると、外でケアの声が聞こえた。「ケア、ケア!」と鳴くのでケアという名前らしい。ガイドによると、ニュージランド人の4歳児、オーストラリア人の8歳児くらいの知能があると、わけのわからない説明をしていた。(どうやら、ニュージランド人とオーストラリア人はあまり仲が良くないらしい) 気を付けないと、色々なものを持っていかれてしまうそうだ。
22時の消灯前にドライルームへ。あの床の青いものは私のシャツ。乾いて飛ばされていた。その奥は女性ものの下着が落ちていた。ゲストはみんな清潔でクールだ。下着を干しても何ら問題はなかった。トイレやシャワールームがユニセックスなハットもあったが、不便や違和感を感じたことはなかった。消灯迄、部屋でピラティスやマッサージ、おしゃべりで過ごした。夜、トイレに起きると、反対向きのオリオン座が空に浮かんでいた。
行動時間:5時間46分 休憩:22分 距離:18.3キロ 上り/下り:567m/374m