沢登り

まるで沢登りのデパート、飯豊 内の倉川七滝沢

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日本海側の天気予報が良いので、2022年7月30(土)、31(日)で飯豊の七滝沢に行ってきました。新潟県の内の倉ダムから入り二王子岳に登り二王子神社に下りるルートです。前泊は道の駅加治川。登り口と下り口が離れているので車二台で行きました。メンバーはわたしと銀座山の会のヒロポンです。

6:00、内の倉ダム最奥から出発です。正面の岩は「下越のクライマーの庭」とも呼ばれる杉滝岩です。アブが出るのでこの時期はおそらく誰も登らないのでしょう。二王子神社に車をデポしてきましたが、アブはここの方が少ないです。

 

とは言っても、ウザイので防虫ネットをかぶります。アブは陽の当たる場所に来ると一気に増えます。逆に水しぶきをかぶる滝の周辺ではいなくなります。

 

相棒のヒロポン、身長190cm。60Lザックが小さく見えます。今回は宴会沢ではないので軽量化少量化に努めました。いつもは80L超のザックです。

 

七滝沢に入渓すると巨岩帯が続きます。一つひとつが大きく、疲れる割にはちっとも高度を稼げないという、精神的ダメージがあるゾーンです。

 

初日のメーンイベント、130mの連続瀑布「七滝」の出現です。三段目、六段目以外は登れます。わたしは三段目(or 四段目)でスリップ滑落して左目の上を打ちつけて出血、左肘と右中指を打撲しました。メガネは滝壺に紛失。ヒロポンからは「下りよう」と言われましたが、とりあえず大休止して心を落ち着かせました。30分ほどで顔面の出血は止まりました。痛みはありません。肘と指に痛みは残りますが、骨折はしていません。メガネの予備は持っています。よって、遡行継続!

 

七滝を通過し、シャワークライミングの滝が現れました。予備のメガネを流されたら一大事なので、ザックの天蓋の空きスペースにメガネを仕舞い込み水中ゴーグルを装着して突破、終了後に天蓋を開けるとメガネは壊れていました。水中ゴーグルはカスタマイズした度付きなので装着して歩いてみましたが、地上での利用には耐えられませんでした。止むなく、裸眼で歩くことに…。

防虫ネットをしていると足元が見えずらいので外しました。アブよりも転んでケガをする方がリスクです。とは言ったものの、ホトホト困ったのは高巻きです。両手で灌木につかまるような切り立った場所で、肌を露出している顔面にアブが総攻撃してくるのです。我慢の限度を超えました。880mの二俣で幕営する計画でしたが、肉体的精神的に疲労困憊し770mの川原斜面にビバークしました。17:00でした。

 

二日目、4:30出発。壊れたメガネはテーピングテープで補修しました。

大滝、高巻き、ゴルジュ、泳ぎ、へつりと課題が次々と現れ、まるで沢登りのデパートのようです。

 

特筆すべきは魚影の濃さです。今回は時間がなくて竿は出しませんでしたが、1000mを超えた地点の淵には、まるで釣り堀のように岩魚が泳いでいました。素手で追い込み漁もできたかも(もちろん、やらなかったけど)。

稜線へのツメはニッコウキスゲ、ヒメユリの群生地を抜けていきます。藪漕ぎはわずかで1400mの登山道に出ました。14:30に下山開始、18:00過ぎに二王子神社に下りました。

 

ヒロポンはそのまま帰京しましたが、わたしは地元のときや旅館で一泊。日本海のお魚と日本酒で体と心を癒しました。

 

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