北アルプス

暴風雨のテント生活体験

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暴風雨のテント生活体験

暴風雨に遭い、ずぶぬれになったままテントで約20時間過ごす体験をしてきました。

2022年8月19〜21日まで剱岳に行ってました。19日はスッキリした青空が広がっていました。お昼頃、大勢の観光客が訪れていた室堂を相棒のS枝さんと出発しました。

19日は好天。元気よく室堂を出発しました

19日は好天。元気よく室堂を出発しました

夕方には剱沢キャンプ場から剱岳が見えました。雲がかかり始めてたので天気は下り坂のようです。

夕方の剱岳。少し雲が出てきました

夕方の剱岳。少し雲が出てきました

翌朝はどんよりした曇り空。でも、剱は見えてました。

翌20日朝の剱岳はどんよりしてました

20日朝の剱岳はどんよりしてました

今回は三ノ窓雪渓から北方稜線を登る計画。ただ、この時期は雪渓の崩壊が進んでいるので難しいと考えていました。天気も悪くお昼頃から雨の予報だったので、その前にキャンプ場へ戻ることにしました。

雪渓の登下降にはクランポンが必要です。そのため、不本意ながら靴を履きました。スキーとクライミング、それにテスト以外で靴を履くのは10年ぶりかな。

剱沢の雪渓を下っていきます

剱沢の雪渓を下っていきます

雪渓は真砂沢ロッジの先で切れていて、対岸を迂回する夏道になってました。時間もないのでここで引き返しました。雪渓を登り返す途中で雨が降ってきました。キャンプ場が近づくにつれ、風も強まりました。

雪渓からの登り返しで雨が激しくなってきました

雪渓からの登り返しで雨が激しくなってきました

キャンプ場に着いてびっくり。テントが風で飛ばされ、ひっくり返ってました。フライもめくれ上がっていたので、テントの布地から内側に、水が霧のように吹き出してました。とりあえず建て直して中に逃げ込みましたが、3分の1は石組の上に乗っかった状態でした。着ている物もテント内の装備も全てがぬれました。朝に50張り以上あったテントは10張り程度になってました。

テント内に入りきれなかった自分のザックは前室に置いたけどぬれまくりでした

自分のザックはテント内に入りきれず、前室に置いたけどぬれまくりでした

風速はおそらく20メートル以上。テントが壊れないよう風上の壁に背中を押し当てて耐えました。雨はどんどんテント内にたまってきます。15〜30分ごとにカップでくみ出して捨てました。不安がるS枝さんには、食料も十分あるからテントが壊れない限り大丈夫だと励ましたました。

午後1時から4時くらいまでが最も風の強い時間帯で、雨風の音で叫ばないと会話できないほどでした。低気圧と前線の通過に伴うものならば、夜半には収まるだろうと予測。4時と9時に食事をすることにしました。なんとか電波が入った時にチェックした天気予報では、風は6時ごろ雨は9時ごろには収まりそうでした。

一時、ガスコンロに着火しなくて焦りました

一時、ガスバーナーに着火しなくて焦りました

最大のピンチは4時の食事の時、ガスが着火しなくなりました。ライターが着火せず、ガスバーナーの自動点火装置もダメ。昨夜までは電子式ライターが使えていたので少し焦りました。火打ち石をヤスリで削って発火させるフリント式ライターが予備にあったので試したけど、火はつきません。しかし、火花は飛ぶのでガスを多めに出したら無事に着火しました。おそらく、湿気の多さか気圧の低下かでガスが点火しにくくなったのだと思います。

ずぶぬれでも寝れます

ずぶぬれでも寝れます

予報通り、風は午後6時頃から次第に弱くなりました。雨は7時半にスパッとやみました。心配だったので雨雲レーダーで確認しましたが、やっぱり雨雲は去ってました。2度目の夕食を前倒しで取り、外へ出てテントの位置を修正しました。これで多少は寝れる状態になりました。ようやくトイレに行けたし、下山の段取りを話し合う余裕が生まれました。

S枝さんはカッパを着た上にツェルトと非常用シートをかぶってシュラフに入り、自分はビビィザックに入って寝ました。こんな状態でも結構寝られたのは、気温が約10度と高かったことや、天候の回復で翌日の見通しがった影響が大きかったのでしょう。

翌21日の朝はガス。晴れなかったけど風もなくテントやグランドシートはだいたい乾きました。地面にお店を広げられたのでパッキングもはかどりました。日程にはまだ余裕があったけど下山しました。

キャンプ場を出発して下山します

キャンプ場を出発して下山します

反省点は天気の読みが甘かったこと。20日の北陸地方は午後から大雨のおそれがあるという予報が出てました。電波が届きにくい場所だったにもかかわらずラジオを忘れたのは失敗。文明の利器に頼り切るのはよくないですね。

ただ、登山の質を決める一番の要は、「困難をどのように乗り越えたか」という点にあると思います。今回は登山者としてもリーダーとしても、とても質の高い経験ができました。そういう機会を提供してくれたS枝さんには感謝しています。もちろん、富山駅の白えび亭はテイクアウトもできると教えてくれたことにも感謝してます。

コメント

  1. たーにゃ より:

    ご無事で何よりです。
    途中、Sさんから「大変なことになっている」と連絡を受けていたので、気にしておりました。その時点で室堂のライブカメラも風雨で視界がまったくない状況でした。

    ところで、登山靴を10年振りに履いたとのこと。その間の靴のお手入れはしていたのでしょうか?
    10年、風通しの良い場所での保管でも、ソールが剥がれたりしそうですが。
    なにかの機会にお話しを伺いたいと思います。

    1. A山 より:

      靴は新しく買いました。古いやつを履いてみた結果は、「A山の日記」で報告してます。興味あれば見てください。

  2. 匿名 より:

    師匠、お世話になりました。
    いやぁ、ここまでくると笑うしかありませんね。
    思い返してみれば、楽しい思い出です。

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